第1145回 通常例会 テーマ「エネルギー事業について」

開催日時 2015年9月18日 金曜日
開催場所 西尾信用金庫中央支店2階
合唱曲 R-O-T-A-R-Y
卓話者中部電力(株)西尾営業所長 今井章典君(西尾R.C.)
お客様
司会進行野口要二 君

会長挨拶


 急に涼しくなって秋の気配を感じるようになりました。季節の変わり目は老体には堪えますので、皆さん健康には気を付けて下さい。

 今日のゲストは中部電力西尾営業所長の今井章典様です。エネルギーについての卓話よろしくお願いします。

 さて、経済活動は、合理的判断だけではなく、本能や心理が大きな影響を及ぼしています。その中のコンコルド効果についてお話しします。
皆さんご存知の通り、超音速旅客機コンコルドはイギリスとフランスの共同で4000億円をかけて開発されました。マッハ2で飛ぶことができ、大西洋を横断してヨーロッパとアメリカを短時間で結べると期待されました。

しかし、燃費が悪く、定員は100人程度と少なく、離着陸に長い滑走路が必要なため、使える空港が少なく、騒音と衝撃波がひどくて人の住むところは高速で飛べないため、海上しか音速超えで飛ぶことができませんでした。そのため、赤字になることは明白でしたが、初期投資が大きかったため撤退できず、赤字を垂れ流して、ついに数兆円の債務で倒産しました。

 このように、人は多額の投資をすると、損が増え続けることが明白でも止めることがなかなかできません。これをコンコルド効果と言います。

 しかし、これを逆手にとって成功した人がいます。新幹線の父と呼ばれている、第4代国鉄総裁の十河信二です。十河は、東京大阪間の新幹線の計画を立て、部下に見積もらせました。結果は3000億以上のものでしたが、これでは国会を通らないため、1900億ほどに見積もりを書き換えて国会を通しました。

いったん始めてしまえば止められないと考えたからです。そして、実際には3800億円かかりました。十河はこの責任を取って辞職し、開通式にも出席できませんでしたが、新幹線の父と呼ばれ、東京駅の18番19番ホームの大阪よりの端に十河の肖像のレリーフが飾られています。東京に行く機会にはぜひご覧ください。

そこには十河の座右の銘「一花開天下春」(一花開いて天下春なり)とも書いてあります。これは禅語ですが、悟りを開くと素晴らしい世界が見えてくるという意味であり、自分が変われば世界が変わる、あるいは、「一隅を照らす」と同様に、一人の行いが世の中を変えると考えてもいいと思います。

 コンコルド効果の話に戻りますが、この心理を利用した商売もあります。ネットの無料ゲームでアイテムに課金してなかなか出ないようにしたり、シリーズ式で途中で止めれない本、あるいは口説けそうで口説けない女性を置く水商売などです。

 私たちもこの心理に陥らないよう、将来に見通しがない場合は、過去の投資に囚われずに、決断をすることが大切です。

出席報告
会員総数 出席免除者 本日の出席会員数 MU数 本日の出席率(%) 修正出席率(%)
57 35 40   80.00  

スマイル委員会報告

[磯貝総一郎会長]
今井様今日はKIRARAへようこそ。エネルギーの話楽しみにしています。

[三浦隆司幹事]
今井所長様、ようこそKIRARAへ 何かと話題の多いエネルギーの話楽しみです。
また11月に浜岡原子力発電所に見学にお邪魔します。その節もよろしく。

[大高敏睦君]
中部電力(株)西尾営業所所長今井様には、本日卓話をお願いしたところ、
快くお引き受け頂き有難うございます。
電力自由化をわかりやすく説明していただくと有難いです。宜しくお願いします。

[高須 均君]
本日母親が100才の誕生日を迎えることができました。
自分はそこまでとても行けそうにありませんが健康に感謝。

[杉浦正昭君]
今井さま本日卓話楽しみにしています。宜しく。

[杉浦加代君]
今井章典様、今日は卓話楽しみにしています。そばの会もお待ちしております。

[加納 隆君]
中部電力(株)西尾営業所今井所長さんお忙しい中卓話をお願い致し、
快くお引き受け頂き有難うございました。本日卓話楽しみにしています。

[後藤利之君]
先日の会議所親睦コンペで、善和君の好意でプレー代安くして頂き感謝しております。
成績はHCに恵まれ上位入賞(5位)しました。メンバーの皆様に感謝します。

[丸目藤二君]
10日より我が故郷鹿児島へお墓参りに帰ってきました。
同時に知覧特攻記念会館にも行ってきました。終戦まじかの5-6月に特攻で散った若い命、
自分の息子だったらとかいろいろ考えさせられました。
1時間半でも全部見られない内容でした。機会あれば皆さん行ってみてください。


卓話

テーマ「エネルギー事業について」 (中部電力西尾営業所長 今井章典君(西尾R.C.))

 
 いよいよ電力小売りの完全自由化が来年4月に行われ、西尾の方でも中部以外から電気を買える事が出来る様になります。
 その背景には東日本大震災を踏まえ、国が積極的に推進する形で、経済界・産業界のグローバル化の中、海外進出(競争)のためエネルギーコストを下げたいとの要望も相まって電気やエネルギー事業のしくみが変わっていくのだと思います。
 
 特に、電気の安定供給と電気料金との戦い、特に石油等を海外から仕入れている関係で、それに対しどの様に日本のエネルギー、電力を守っていくかということについてお話します。それはこれ迄の電力事業の使命・課題でもありました。その中で電気料金とどう向き合ってきたかという事が電力全面自由化にも大きく関係していると思います。

 エネルギーの課題は、安定供給、電気料金、環境保全、そして安全性を四つの柱としています。
 経済産業省のホームページを紹介します。日本のエネルギー自給率は6%で主要加盟国34ヶ国の内、2番目に低い数字です。先進国と渡り合おうとすると心もとない自給率となります。電源構成は石炭、原油、天然ガス、太陽光・地熱などの再生可能エネルギー、原子力、水力になりますが、2010年は原子力が日本全体で稼働していたので20%弱ありましたが、震災以降は原子力の稼働が無くなり6%という推移になりました。また化石燃料の依存率はオイルショック時は76%、震災前には原子力を利用し62%まで下がりましたが、震災後88%にあがりまた化石燃料に頼らざるを得なくなりました。
 
 エネルギーセキュリティーの課題は、海外からの石油輸入依存、つまりホルムズ依存度、マラッカ依存度のことであり、そこで紛争が起きたり日本に売らないという動きがあると喉元を押さえられてしまい、日本はエネルギーを使えなくなるという危険な位置にあります。天然ガスも同様ですが調達先はもう少し分散されます。最近は化石燃料の依存が高くなり貿易収支も赤字になっております。

 電気料金のお話をします。昭和29年~昨年迄ですが、オイルショックに至迄、どんどん電気・エネルギーが使われ、戦後の復興と共に経済・産業が発展して需要は伸び続けました。それと共に石油も値上がりし、オイルショックを一つの山とし電気料金が高くなりました。昨年は申し訳ございませんが、我が社も電気料金を値上げさせて頂き、東日本大震災以降の原子力発電所の運転が停止した事によるものです。

 中部電力も原子力発電所が止まる事で3,000億円程度の赤字になってしまい、同じ状況が続き経営が悪化しましたので、経営効率化も行い電気料金を値上げさせていただきました。しかし電気料金が上がれば会社を経営されている方も大変困る事になります。

 今後エネルギーの使われ方は、2030年迄は右肩上がりで、まだまだ消費されるエネルギーは増えていくと予想されます。それに伴い新たなエネルギーの確保、安いエネルギーの確保が課題となります。化石燃料の埋蔵量が多い所はアラブ方面、ロシア、アメリカ等があります。中部電力は天然ガスに注目をし、その調達を安く調達していくという事に努力をしております。シェールガス・オイルという今迄は比較的土の中の上の方に溜っていた物を吸い上げていたのですが、貝の化石が堆積している所から効率良く吸い上げる技術が開発され、石油にも応用されるという事でアメリカの方で非常に安く、沢山の会社がこの事業をされているようです。これらがシェア革命と言われ、アメリカの方で積極的に行われております。今迄のサウジアラビア中心の供給から分散が始まっています。

 化石燃料を燃やすと地球温暖化という課題も出てきますので抑制をしなければなりません。今年12月にフランス・パリで日本でも行われたCOP21と同じ会議が行われます。ここでCO2排出削減に向けた国際会議が開かれ、日本もそこで何かしらの方向性・方針を示す事が決まっております。それに先立って経産省では長期エネルギー需要想定、エネルギーミックスを7月頃に決定をしております。その中身として、再生エネルギーを2030年迄に22~24%迄上げる、原子力発電を20~22%とし、化石燃料に頼らないエネルギー構成を考えていくという事を決めています。

 地球環境、化石燃料を使わない純国産の再生エネルギーを使う事を進めていくため再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)があります。だんだん買取価格は下がってきております。課題は曇や雨の時に太陽光は発電せず、風が止まれば風力は回らないので、その時に周波数が変わらない様にいかに火力や水力を稼働しバランスを取るかに苦労しております。
 
 それでも日本は故障停電が世界一少なく周波数もしっかり安定している電力システム環境を築いています。
 様々なエネルギーの課題があり、いかに日本のエネルギーを支え、電気料金を安くしていくかということから始まったのが電力システム改革です。安定供給を維持していく事はもちろんですが、電気料金も石油の価格上昇があっても価格が安くなっていくように法改正されシステム改革が進められます。そして今年は電気の安定供給をするため全国にまたがるネットワークの管理機関を設立しました。第2段階として、2016年小売り全面自由化という事で、これ迄の高圧に加えて低圧家庭用の市場も自由化していくという事が4月に行われます。第3段階として2020年目途に、会社の分割という事で発電・販売と送電・配電の会社に分割される予定です。

 中部電力も7月に託送料金を届出しました。また今後、低圧のお客様に対してより一層の暮らし方や事業形態にあった魅力あるメニューを作っていく必要があると考えております。来年1月にメニュー変更についてお披露目することになると思います。またe-暮らし株式会社も設立し、電気を上手に使って頂く、エコに使って頂く提案も行って参ります。昨年4月にカテエネというWEBでの情報提供サービスを始めておりますが、今後は貯めたポイントを電気料金に還元できることも考えていきます。

 最後に完全自由化を迎えますが、今迄中部電力管内のお客さまの電気は我々が守るという責務でやって参りました。今後も西尾の電気は我々が最後迄守るという気概を持って電気を送り届けたいと思っております。今後も中部電力をよろしくお願いいたします。

その他委員会報告

幹事報告:三浦隆司幹事 出席報告:斉藤喬甫副委員長 スマイル報告:犬塚万弘委員長
地区委員会報告:石川職業奉仕委員長 指名委員会報告:後藤利之委員長 お城研究会:清 克行君

詳細はホームページをご覧下さい。 [http://kirara-rc.jp/kaihou.php]