第1231回 通常例会「食中毒防止対策について」

開催日時 平成29年8月18日 金曜日
開催場所 西尾信用金庫中央支店2階
合唱曲 我等の生業
卓話者西尾保健所 環境・食品安全課長 櫛引康和氏
お客様
司会進行新海雄二君

会長挨拶

 熱中症が心配されますが、この時期 食中毒にも注意が必要です。本日はゲストとして保健所より講師をお招きをしています。

 お盆休みはいかがだったででしょうか。日本の経済の行方については、我々にとっては最大の関心事だと思います。盆休みの中で普段話しをしない人と話す機会がありました。立場立場で色々な将来感があって、なるほど、なるほどと素人経済評論家の話しに関心をしてきました。

 力が籠ったのは、やはり、車のエンジンの行方です。EV、ハイブリッド、ディゼル、私が乗っています水素発電の車。10人10色の将来感があり非常に興味深かったと思っています。エンジンもさることながら、制御する部分ブレーキについても、現在は、油圧での制御が主流ではあると思いますが、モーターの逆回転での制御に代わっていくのではないか、と言う話しには、メカに弱い私には驚きでした。

 今私は、ミライに乗っています。トヨタの回し者ではありませんので、宣伝をするつもりは、いっさいありせん。今後の車の主流となっていくようには、皆さんの感想をきいている限り、違うかなと思っています。選んだ理由も、ただの新しいもの好きと、地球の環境の改善にほんの少し貢献してしているのでとの自己満足だけです。自己満足ですので、他人に力説しているわけでもありません。ミライに乗っていて、まず、聞かれることは、車の性能ではなくて、給油は大変ではありませんかという質問です。正直、購入当初私も、めんどくさい車を買ってしまったと後悔しました。1回の給油で現在450キロ走ることが出来ます。出掛けたついでに、給油をするよう心掛けていますので、今ではそんなに不便さは感じてはいません。
トヨタの関係者の話しですと、水素エンジンは乗用車での利用というよりも、バスとか、トラックとかの大型車への採用を考えているようです。いずれにしましても、車から目がはなせません。専門家ではありませんので、間違いだらけとは思いますが、これをもちまして、本日の会長挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

出席報告
会員総数 出席免除者 本日の出席会員数 MU数 本日の出席率(%) 修正出席率(%)
53 29 36   80 100

スマイル委員会報告

【酒井進会長】
 幹事、副幹事ともに欠席です。今年は出席率こそ上がりましたが色々な事がありそうです。

【後藤利之君】
 西尾保健所食品安全課長櫛引様、ようこそROTARYへ。今日、食中毒防止対策についてよろしくご指導下さい。

卓話

食中毒防止対策について(西尾保健所 環境・食品安全課長 櫛引康和氏)


スピーカーの紹介をする後藤君

西尾保健所環境・食品安全課長櫛引様

食中毒防止対策についてお話をいただきました。
 みなさんこんにちは。今、御紹介頂きました、西尾保健所環境食品安全課長櫛引康和と申します。私の自己紹介をさせて頂きますと、昭和60年に愛知県に就職をし、主に保健所で食品衛生、環境衛生、食品以外の衛生関係。感染症や薬局等の許認可関係、試験検査、食品添加物や食品汚染物質の検査をしておりました。この4月から西尾保健所の方に勤務しております。

 初めに保健所の紹介をさせて頂きます。保健所には種類が4つあります。
・都道府県が設置している保健所。西尾保健所は愛知県が設置をしております。刈谷市には愛知県が設置している衣浦東部保健所があります。愛知県内には12保健所と分室といって書類の受付をする所が9つあります。
・政令指定都市や東京23区が設置している保健所があります。県内は名古屋市。中区保健所や熱田保健所等、区毎に保健所があり、17あります。
・中核市、近隣では豊田、岡崎、豊橋が中核市ですが、中核市は市が保健所を持たないと中核市になれないという基準があります。
・政令市、中核市になる程ではないがある程度規模が大きく、自分の市で設置したい自治体があります。三重県四日市市の保健所は市が設置している保健所です。

 平成9年までは全国に850あったのですが保健所法から法律が地域保健法に変わり数が減りました。基準が人口一定以上から35万人に1保健所となりましたので数が減っております。その時に中核市も出来たので県の設置保健所はかなり減っております。西尾市と幸田町を管轄とする西尾保健所があります。食品安全業務をやってる職員が課長1人と担当者2人、環境衛生と食品両方見ている人が1人、許可の件数は3600位、衣浦東部保健所には課長が1人専任です。指導担当者、広域機動班、各5人。広域機動班は衣浦東部保健所だけではなく西尾保健所管内の食品の製造工場や大量調理する給食施設、仕出しお弁当を出す所も監視をしております。こういった体制でこの近辺は食品の安全業務をしております。

 皆さんにお配りしたりパンフレットに病因物質別発生状況があります。圧倒的に多いのがノロウィルスです。ノロウィルスが知られるようになってからは毎年発生件数、患者数も一番多い状態が続いております。カンピロバクターは鶏肉に付いている菌で、鶏ささみの刺身、鶏のたたき等で食中毒が発生すると問題になります。アニサキス。これは寄生虫でお刺身等に付いて、胃の中に入ると寄生虫にとっては環境が悪いので逃げようとして、胃の壁の中に潜って行って凄くお腹が痛くなる病気です。今日は特徴的な食中毒事件についてお話をします。

 食中毒の原因になる細菌ウイルスはどんなものがあるかご存知でしょうか。細菌・食中毒の感染型は食品に食中毒が入っていて食べた後、お腹の中に入ってからどんどん増え、一定以上になると症状が起こるというものです。毒素型というのは食品の中でどんどん増え毒素を出す。口の中に入れた時に嘔吐毒、吐き気が出て止まらない。ボツリヌスの様に神経毒といって、悪くすると呼吸まで止まってしまう様な毒を作る細菌もあります。ウイルスも細菌の感染型と似ており、お腹の中に入ってから増えて症状を表します。寄生虫というのはアニサキスの様に食品に小さい寄生虫が入っていて、それがお腹の中に入ると胃液が環境として悪いので暴れ出してお腹が痛くなったりします。潜伏期間、食べてから症状が現れる期間は色々あるのですが、感染型はお腹の中に入って増えていかないと食中毒が起こらないので結構時間が掛かります。代表的なサルモネラ菌だと8時間から72時間、3日間かかって症状が現れるものもあります。毒素型は食品の中に人体に影響がある毒素があるので1時間から5時間、非常に短時間で症状が現れます。ウイルスもお腹の中に入って1日から2日してから症状が出ます。寄生虫はお腹の中に入った瞬間暴れ出すので1時間、場合によっては36時間という長いものもありますが70%は8時間以内の非常に短い潜伏期間で症状が現れます。

 危険度、死亡率が高い代表は自然毒ではフグ。それに匹敵するのがボツリヌス菌です。死亡するようなケースが出るのがサルモネラ、卵等で起こる食中毒です。平成24年位に発生した腸管出血性大腸菌。ユッケを食べて亡くなられた方がみえましたが死亡するケースがあります。毒キノコ、野草等で死亡されるケースもあります。それ以外のものはあまり亡くなられる方は少ないです。
・感染型細菌による食中毒はお腹の中に入っとどんどん増えていって食中毒が起こります。
・毒素型。既に食品の中で毒素を作って、それを食べた人が掛かる食中毒です。
・中間型、ウェルシュという食中毒があります。
・寄生虫の食中毒。

 感染型食中毒でイカの乾性品による食中毒があります。サルモネラ属菌は種類が多く、昔生卵をご飯にかけて食べても特に問題がなかったと思いますが、平成になる頃から外国から輸入したオスのニワトリが持ち込んで、この菌が卵の中に出る様になりました。昔は卵の中には菌が無いと思われていたのですが、サルモネラの菌が生卵の中に迄出る様になってきました。サルモネラは非常に乾燥に強く、乾燥にした所でも生きていられます。その代わり加熱には弱い。菌をねずみが持っていたり、食肉、卵等の汚染率が高いです。特徴として下痢嘔吐の他に発熱があります。40度位の発熱もあります。

 平成7年位から青森県でサルモネラの患者がお医者さんの間で多いと報告されていました。それが続いた平成11年、川崎市で子供会で配られたイカ珍味のお菓子が原因で食中毒が起こりました。患者の便、乾燥イカ珍味からサルモネラ菌が出ました。この時のイカのお菓子の出荷先を調査すると全国、山梨県を除く46都道府県で1600人位の患者さんが実は出ていた事がわかりました。愛知・岐阜県も100人位の患者さんが出ていました。その製造業者の拭き取り検査をするとサルモネラ菌が出てきました。青森県ではこれが原因だという事で営業禁止になりました。原因として原料のイカの解凍を屋外でやっていた。それも自然解凍、調味液の漬け込みも屋外でやっていた。乾燥はボイラー等を使って屋内で行っていたのですが、40度~45度の細菌が死なない程度の温度だった。サルモネラは乾燥に強いので、乾かしても結局死ななかったので食中毒が起こりました。また衛生管理もこのような珍味の製造は保健所の許可がいらない業種だったので業者さんも徹底されておらず衛生教育もしていなかった。製造責任者も定めていないという事でこのような汚染が起こったという事が分かりました。またこの近くでは海鳥の大きな繁殖地があり、その海岸等でこの菌が凄く多くあったという事なので、屋外で製造していたのでそういう所で汚染があったのではないかと考えられます。

 毒素型食中毒。死者が出るようなボツリヌス菌の食中毒ですが、5年位前に患者さんがご夫婦で意識不明の重体になりました。原因食品は岩手県の食品でここら辺では見ない小豆ばっとうというぜんざいの餅の代わりにうどんが入った食品です。真空包装で後を見ると0℃~5℃で保存しなさいと書いてあるのですが、この方は山陰地方の方で岩手県を旅行された時にこれを買ってそのまま冷蔵せずに持って帰って家で食べて発症しました。致命率の高い食中毒だったのですが、ボツリヌスは酸素がない所で育ちます。温度も高ければ育つ。80度を30分位かけると食中毒が起こらなかったのですが加熱せずにそのまま食べた事でボツリヌスの毒素で食中毒が起こってしまいました。問題は裏面に小さく冷蔵としか書いてなかったと事。それからは大きくわかりやすく表示しなさいとなり、今は20ポイント以上の字で表示されるようになりました。スーパーでは要冷蔵と大きい字で書かれるようになりました。

 中間型。お腹の中に入って増える場合もあるし食品の中で毒素を作って口に中に入る場合もあります。両方の性格を持ったセレウス菌の話です。ご飯やピラフ、スパゲッティや麺類で食中毒は聞かれないと思いますが、セレウス菌はご飯類、麺類で起こる食中毒です。下痢型と嘔吐型があり今回の事例は嘔吐型の事例です。嘔吐毒は126度で90分の加熱にも耐えられます。食品中でこの毒素が作られてしまうと加熱してもこの毒素は壊れません。食べてしまうと食中毒が起こってしまいます。食べてから1時間から6時間で極めて激しい嘔吐症状が出ます。下痢型はこの菌がお腹の中に入ってから増えて発症するので、極めて激しい下痢があるけれど嘔吐はないと言われております。

 2010年神奈川県平塚保健所に入った連絡で、平塚駅前商店街を中心に7月1日から4日まで開かれた七夕祭りで模擬店を出したコミュニティFM放送局が販売した焼きそばを食べたグループが吐き気や下痢等の食中毒症状を起こしました。残飯からは麺類に多く含まれれるセレウス菌が出ました。食材の保管状況が悪かった事が原因で保健所が注意して模擬店を取り止めさせたという記事が出ております。原因は焼きそばを前日に仕入れたのですが多量の焼きそばを保存しておく所が無く、エアコンをかけて事務室に一晩置いておいた。この間にセレウス菌がどんどん毒素を作ってしまい、翌日焼きそばを炒めて熱をかけてもこの毒素は壊れず、食べた人が発症してしまったという事です。

 寄生虫による食中毒。7年前の中日新聞の記事ですが愛媛県で9日に県内にある銀行が懸賞品として預金者に送ったヒラメを食べた人が下痢・嘔吐等の食中毒症状を訴えた原因を調査しております。懸賞付き定期預金の当選預金者にヒラメ送った所、その中の110人が食中毒を起こしてしまった。この頃原因がわからない食中毒が凄く多かった。皆さんが食べた食品を見るとヒラメが圧倒的に多く、マグロ・エビ・鯛等の刺身を食べた方も結構食中毒をおこしていました。534人の方が食べて113人発症。みんな1時間から6時間後に下痢・嘔吐の食中毒症状を起こしました。この頃は知られてなかったのですが後になりクドアという寄生虫がヒラメの筋肉、刺身の所に寄生していた事が原因だ解りました。2時間~3時間の宴会で宴会の終わり位には下痢・嘔吐という症状が出始め人が出てくる位の早さで症状が出てきます。予防はヒラメを冷凍か加熱するしかありません。しかしヒラメは刺身に価値があり、冷凍すると価値が下がってしまうので結構問題になります。このクドアは特異な生活観を持っており、海ではゴカイの中に寄生しております。ゴカイの中に入り放線胞子で広がります。その種が魚のえらや体表潜っていき魚に寄生してしまう。その後農林水産省が養殖業者にクドアが寄生してない様な稚魚を仕入れるように通達し、養殖する時にゴカイがいない様な環境を持ちなさいと養殖業者にさせているのですが、今の所、発症者は半分位に減ったのですが事件数はあまり変化しておりません。年間多い時では200人位でしたが今では100人位発症しております。

 馬肉も同じ様な食中毒が起こります。馬刺しを食べると食中毒が起こる事は同じ頃話題になりました。本来はキツネ等に寄生する物ですが、そういうのが糞を落として、草を食べた馬の中に入ってしまう。寄生虫は胃液の中でも強いままで、今馬刺しは冷凍すれば寄生虫は死ぬという事が分かったので馬刺しを提供する時は冷凍して寄生虫を殺してから提供するようになり食中毒防止が図れる様になりました。 本来ならもう少しお伝えしたいこともあるのですが、時間の都合上今日はこれで終わります。ありがとうございました。

各委員会報告

会長挨拶:酒井進会長

幹事報告:岩瀬一SAA

出席報告:清出席委員長

スマイル発表:杉浦副委員長

地区委員会報告:R財団セミナー 大須賀会長エレクト

地区委員会報告:危機管理研修セミナー 辻村広報・雑誌委員長

雑誌委員会:加納広報・雑誌副委員長

酒井進会長の挨拶 岩瀬一SAAによる幹事報告 清委員長 出席報告
杉浦加代副委員長 
スマイル発表
R財団セミナーの報告をする
大須賀会長エレクト
危機管理研修セミナーの報告をする
辻村広報・雑誌委員長
雑誌の朗読をする
加納広報・雑誌副委員長

詳細はホームページをご覧下さい。 [http://kirara-rc.jp/kaihou.php]