第1238回 通常例会「ニュージーランド消防研修」

開催日時 平成29年10月20日 金曜日
開催場所 西尾信用金庫中央支店2階
合唱曲 それでこそロータリー
卓話者西尾消防署救助担当 名倉陽介氏
お客様西尾市消防本部消防長 太田孝行氏
司会進行新海雄二君

会長挨拶

 4年前になります。町内会長が回って来ました。町内会長は自動的に地域の自主防災会長を兼務する事になっていました。当時は東北の震災の直後ということで、防災に対して関心の高まっている時期でした。町内会の自主防災の活動は以前より行われておりそれなりの活動はされていました。皆さんも経験されていることと思いますが、町内会の引継ぎはダンボール単位の資料をポンと渡されて、後は頼むです。町内会の行事の多くは毎年決まった事を他団体の協力を得ながら行う事が多いので、殆んどの行事は良く解らないいうちに終えることが出来ます。

 自主防災に関しては、全てを自分達でやらなければならず、資料の山と格闘する事となりました。幸い、市役所の危機管理の担当者やデンソーで会社の防災に取り組んでいる人が町内におられ、非常に助けられました。任期2年ですので2度校区単位の防災訓練を行いました。2年目は経験もあり、トヨタ系の企業の防災への取り組みのレベルの高さも解りましたし、町内にデンソー、アイシンに勤めている人も沢山みえる事も解りましたので、彼らに中心となって指導してもらいました。まずまずの事ができたのではと自負しています。

 初年度は訳もわからず、町内の人の手ずるで防災訓練の公演会に阪神大震災の折に神戸市の消防のトップとして火災と格闘をされた方の公演を企画しました。講演そのものは可もなく不可もなくと言ったところでした。講演後役員数人と食事をしながら僅かな時間でしたが、話しを聞くことができました。ここで聞いた話しは私には大いに参考になったと、思っています。

 今でも2つの事を印象深く覚えています。1つは火災については、同時に複数個所で火が燃え上がってしまうと、もう手に負えないそうです。装備も勿論ですが、燃え広がる事を防ぐ以外方法はなさそうです。2つ目は大きな災害が発生した場合は、外部の援助に頼る以外に方法がないと言う事です。西尾で大規模な災害が発生した場合に西尾市在住の市職員は役所に駆け付けることはできません。自分が被災者だからあたりまえと言えば当たり前のことだと思います。神戸の場合には3日は掛かったそうです。神戸では自衛隊の出動が遅れたとのことですが、現在では即駆けつけて貰える体制になっています。自衛隊は装備は勿論、自分達の食住全て賄っています。国が出てくると違うと講師はいってみえました。プロを前にして恥ずかしい内容でしたが、挑戦してみました。と言ったところで本日の会長挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。

出席報告
会員総数 出席免除者 本日の出席会員数 MU数 本日の出席率(%) 修正出席率(%)
53 29 34   75.56 100

スマイル委員会報告

【会長 酒井進君】
 太田様、名倉様
 日頃は危険と隣り合わせのお仕事ご苦労様です。
今日は卓話でお世話になります。楽しみにしております。

【幹事 高須光君】
 名倉様、当クラブにお越しいただき、ありがとうございます。

【大高敏睦君】
 西尾消防本部消防長 太田孝行様、救助担当 名倉陽介様
 ようこそ、KIRARAロータリーへお越しくださいました。本日はキララの為にお話しして頂ける事、ありがとうございます。日頃は消防点検組合でもお世話になり、今後共宜しくお願いします。

卓話

「ニュージーランド消防研修」(西尾消防署救助担当 名倉陽介氏)


西尾市消防署よりお越しのお2人

講習風景

ニュージーランド消防研修について

西尾市消防本部消防長 太田孝行氏
 皆さん初めまして西尾消防署救助担当の名倉と申します。
本日は平成26年11月、3年前になりますがニュージーランドで実施された私名倉と、清水、2名の3泊5日の消防研修の内容を発表したいと思います。ニュージーランドの消防の事が中心になると思いますがよろしくお願いいたします。

まず何故今回このような研修になったかと言いますと、西尾市の姉妹都市であるニュージーランドのポリルア市のプリマートン消防団の隊員が平成25年に西尾市に視察研修に来日、翌平成26年にもニュージーランドの団員が多数名来日するということで、こちらも研修と親交を深める為に職員を派遣するということで決定致しました。

 ニュージーランドの紹介からしていこうと思います。ニュージーランドの面積は約本州と同じくらいで、2つの島からなっています。人口は450万人。北島は小さいのですがほとんどの人口がこちらの方にいるらしいです。南半球ですが温暖なイメージがあるのですが実はスキーやスノーボードの合宿地や、ワールドカップ等も開催されており非常に寒い地域もあります。有名な物はラグビー、はちみつです。研修でニュージーランドへはセントレアから出発しました。ニュージーランドへの直行便は無く、まずは成田空港、次にオークランド、乗り継いでウエリントン、そのような形で20時間のフライトとなりました。結構フライトが長く機内も狭かったのですがニュージーランド美人の隣で、さい先の良い研修旅行だなと思いました。
ウエリントンから車に乗り30分で姉妹都市のニュージーランドの方に着きました。ウエリントンに到着するとロードオブザリングのロケ地という事もあり、ロードオブザリングのキャラクターの大きなオブジェもありました。プリマートン消防団の団員の方が来てくれてパーティの方に向かいました。迎えに来てくれた車が消防車でとても驚きました。

 消防車に乗って向かっている途中で火災を入電しまして、ちょうど近くだったので現場に向かうことになり、私達も火災の現場に向かいました。そこでさらに驚いたのが私も消防車を運転するのですが、運転がとても荒々しかったです。クラクションは頻繁に鳴らし、信号待ちの車がいる状態で左折する場合にガソリンスタンドなどを通り抜けショートカットをしてしまうというような運転でとても日本と違うなと思いました。
火災現場はガレージで煙を吸い込んでしまった人が座って救急を待っていました。どのような火災だったかといいますと、ドラッグをやっていたのが原因で燃えたのではとの事でした。防火衣だとか使った敷き材はビニール袋で密封をして非常に厳重に管理をしていました。なので廃棄物の処理であったり洗浄などは非常にしっかりとしているのだなと感じました。また日本では地元の火災や本当に大きな災害そういうものしか出動しないのですが、ニュージーランドでは最先着した消防団の隊員も自分たちと同じように動いていました。
西尾市にも消火栓が1000個ほどあり皆様見た事があると思うのですが、ニュージーランドの消火栓は日本の物よりも小ぶりで、水が出るところが非常に浅く使いやすいです。またニュージーランドでは道路に矢印や反射版があり夜でも消化栓が分かりやすいようになっています。このように設置していれば景観にも影響は少ないと感じました。

 火災現場を後にして消防団の詰め所でパーティーをやるとの事で、詰め所に到着しました。詰め所はとても景色の良い場所にあり、現地の人からは冗談でレストランにした方がいいのではと言われた事もあるとの事でした。ペンギンもちょこちょこここに来るとの事でした。
食事はバイキング形式でとてもおいしく、外国の料理は口に合わないかもと心配していたのですがそんな事はなく、ここだったら一週間、一ヶ月居ても良いと思えるくらい料理がおいしかったです。通訳のナオコさんと料理を食べたのですが、ニュージーランドの人の体型は大きい方が多いのですが食事の量はそんなに食べて居ませんでした。ニュージーランドの人は1皿でお腹いっぱいになっていたのに対して僕が3皿食べたのでとても驚かれました。しかし体はニュージーランドの人の方が大きいので何故なのかと聞いたところ、アイスクリームの消費量が世界一らしく、食後には必ずアイスクリームを食べるということが原因ではとのことでした。このように歓迎して頂いて初日は終わりました。

 2日目は市長を訪問した後、ニュージーランドの消防団協会へ向かいました。建物はそんなに大きくないのですが、ニュージーランド中に団員を運べるバスがあったり、コンテナの倉庫にニュージーランドの消防団員の資料が残っており、ニュージーランド全土から自分のおじいさんの記録、お父さんの記録を見る為に訪れる方もいるらしいです。
その後ウエリントンの街に向かい通信司令センターに到着しました。ニュージーランドの司令センターは国に3つしかないそうです。西尾消防の場合ですと西尾で119番をすると西尾消防に、岡崎で119番をすると岡崎消防にという様に消防本部単位で分かれていますがニュージーランドでは消防センターを国が運営しているので北島に2つ、南島に1つ合計3つしかないそうです。指令センター内は非常に広く、消防の受信だけでなく、警察の受信もするそうです。日本では西尾で119番をすると西尾消防に繋がり、110番をすると愛知県警に繋がるように通信司令室が分かれているので、大きな災害等があった時に非常に連携が取りにくいのですが、ニュージーランドでは同じ部屋で消防と警察とに分かれているので、大きな災害があった時に非常に連携が取りやすいらしいです。
電話も緊急通報を受信する職員は普通の事務員で、日本では119番を受信するのは消防職員、110番は警察官ですが、一般の事務員の方が受信をするそうです。

 司令センターの見学の後にポリルア市の常備消防の方に向かいました。車庫内はとても綺麗で、排気ダクトもあり、排気ガスが外に出るようになっています。トレーニングルームもちょっとしたジムではと思うくらいで中には談笑したり仮眠を取ったりするリラックスルームや食堂もあり非常に綺麗でした。24時間の仕事をしているので仮眠室も完備されているのですが個室になっておりちょっとしたホテルではと思うくらいでした。しかしお風呂は無いとの事で、もし出動することになった時にはペーパータオルなどで体を拭く等をしているそうです。機材も見せて頂いたのですが、消防ホースは形はそれほど変わらないのですが日本では布製のホースなのに対し、ニュージーランドはゴム製のホースで非常に重かったです。隊員管理板というものがあり、何かというと有毒ガスや煙を吸わないように、危険な場所には呼吸器やボンベを持って出動します。隊員管理板は各隊員が後何分活動出来るのかや、活動できない状態になると発報し分かるようになっているというものです。隊員を呼び出す時も管理板のボタンを押す事で呼び出し音が鳴るようになっているなど日本にはないとてもハイテクな機材もありました。

 消防署の見学も終わり職員の方もとてもフレンドリーで仲良くなる事が出来ました。皆さんトレーニングや訓練を行っているということもありとても良い体をしていました。その時ハイウェイで交通事故があったとの事で出動することになりました。事故現場に行ってみると玉突き事故だったらしくトレーラーが道の真ん中で横に倒れてしまい大渋滞ができていました。現場では消防団が救助などを行っており、しっかりと救助隊に引き継ぎを行っており、日本では考えられない光景だったので驚きました。交通事故現場を後にして次に空手道場に行きました。私は格闘技が好きなのでレイセフォー等のニュージーランド人の格闘家が居るのですが現地ではそんなに知られておらず、何故だったかというとニュージーランドはラグビー一択で、他国で活躍している選手に関してはそこまで感心が無いとの事でした。空手の先生と写真を撮ったのですが、やはり皆さん体が大きく、日本じゃなかなか居ないサイズの人が沢山居るなと感じました。

 空手道場の見学の後に、消防団の家族の方々と食事会をしました。子供達も沢山おりそこでも驚いたのが、こういった食事会ですと日本の子供であればゲームをし始めたりするのですが、ニュージーランドの子達は大人と一緒に食事会を楽しもうという意識があり、誰もゲームをしていなかったです。これはとても良い事だなと感じました。このようにおもてなしをして頂き2日目も終わりました。

 3日目は夕方の移動まで時間があるとの事でポリルア市とウエリントンの観光をしました。ニュージーランドのポリルア市はとても風が強く、シカゴの次に風が強い都市と言われており、サーフィンの国際大会が行われたりしているとの事でした。都市部から10分くらい車で走ると広大な自然が広がっており、羊も歩いていたりするのですが逃げないように動物よけの柵もありました。ウエリントンの公園では人々がランチタイムを楽しむために集まっていたりしました。ウエリントンの町並みは和洋折衷というか日本の横浜の様な町並みでした。また、捕鯨に抗議する銅像などもあり、シーシェパードの本部があるという街でした。近くに行ってみてみようとおもったのですが、門番がおり行く事は出来ませんでした。この日は風も強く寒かったのですが、海に飛び込む人の姿も見え、人種の違いかなと思いました。

 その後博物館を見学し、その後ウエリントン、ポリルア市を後にしてロトルアという所に向かいました。そこにはニュージーランド唯一のナショナルトレーニングセンターがあると言う事で訪れることにしました。ロトルアというのは最近ですと世界不思議発見や世界の果てまでいってQなどで温泉やバンジージャンプなどのアクティビティが有名でよく取り上げられています。南半球は白夜とはいわないまでも夜8時くらいまで明るく、昼夜逆転したような不思議な気持ちになりました。ニュージーランドは物価が安いイメージだったのですがホテルの食事は一食3000円と高く、スーパーに行ってもビールが1本800円と日本の倍くらいの値段でした。このように食事を取り、4日目、ナショナルトレーニングセンターを見学するということで向かいました。

 ニュージーランド唯一のナショナルトレーニングセンターなのですが、10年前に完成し、30億円かけて建設されました。広さは野球場2つ分の大きさで各国の消防が視察に来るらしく、1ヶ月前にはシカゴの消防も来たとのことでした。日本でいう消防学校で、各県や政令指定都市ごとに消防学校があります。愛知県では愛知県消防学校と名古屋市消防学校があります。日本の消防隊員は新人の消防隊員としてそこで半年間訓練をしてやっと半人前と認められます。ですがニュージーランドは国唯一しかないので、ニュージーランド中から新人隊員として集まります。2ヶ月ここで訓練をして、その後1年所属に帰り訓練、再度1週間訓練をしてようやく消防士として認められるとのことです。まだ新しい施設だったので食堂などはとても綺麗でした。そこで驚いたのは施設自体はそこまで大きくないと思っていて設備もそこまで凄くないんじゃないかと思っていたのですが、敷地内に映画のセットのような街が再現されており、実際に破壊し訓練をしているのですが、失敗をしてもへらへら笑っていて、日本であったら消防学校で笑う事はだいぶ怒られる事で、失敗をしたら最悪蹴られる事もあります。ニュージーランドの人が笑って訓練をしているのを見て国と文化の違いなのかなと感じました。街だけではなく、列車の事故やハイウェイでの事故を想定した訓練も行っており、様々なケースの事故を想定し訓練が出来るようになっていました。特に驚いたのがガソリンスタンドに車が突っ込んだ時を想定した訓練で、実際に炎を出していて実践の訓練にはもってこいだなと感じました。最後には日本で初めて西尾消防のワッペンを貼って頂きました。他にはアメリカやイギリスのワッペンも貼ってあり、真ん中に貼って頂けて非常に誇り高かったです。

 ナショナルトレーニングセンターの見学の後はロトルアの常備消防に見学に行きました。こちらも車庫内はポリルアの消防と同じくらい綺麗でした。車両のメーカーはスカニアと言い日本ではあまり聞き慣れないメーカーなのですが、ベンツ、ボルボについで大型トラックのメーカーで世界的に有名なメーカーだそうです。ロッカーも非常に綺麗に整頓されていまして、ここの消防署は総員39名、常時8名がおり、事務処理などは専門の事務職員が居るそうです。なので訓練に集中する事が出来るとの事でした。訓練をする訓練棟では実際に火を付ける事もあるそうで黒く煤が付いていました。見学中に、コンドファズマットという除染車が出動しており、ちょうど戻ってきました。ロトルアは田舎で消防で一時間かけて出動することもあるとのことです。指揮除染車は除染の為の装置が沢山付いています。なので後方にあるコンテナの中には核の除染、毒物の除染など様々な除染の為の設備がそろっていました。これらを見て本当に廃棄物処理や除染に関しては日本より進んでいるなと感じました。

 この日が最終日だったのでロトルアを観光しようと言う事で温泉が有名との事だったので行く事にしました。街の至る所に源泉がありました。ニュージーランドではスポーツといえばラグビー一択なので公園も芝が生い茂って整備もされており、ラグビーに最適な環境が整えられていました。最終日ということもあり、温泉に入っていこうと言う事になり、ポリネシアンスパという温泉施設に向かいました。水着で入る所だったのですが色々な表示があり、英語があまり分からなかったのでスタンダードと書かれている所を選んだのですが、案内されたのは何故か個室風呂で、最終日に男2人で個室風呂に入り、30分入れたのですが10分で出て来てしまいました。全く面白くなかったです。その後ホテルの備え付けの温泉に入り帰ってきました。短い間の研修だったのですが日本食がとても恋しくなってしまい帰ってからのらーめんはいつもよりもおいしく感じました。

 私はこの研修でニュージーランド人の自分たちの住んでいる地域は絶対に自分たちで守るんだという地元愛の高さを感じる事が出来ました。最後にこのようなすばらしい研修に参加することが出来感謝いたします。


【西尾市消防本部消防長 太田孝行氏】
 皆様こんにちは。私の方からは何故、今回このように海外研修をするに至ったのかをご説明させて頂きます。平成25年に初めて海外の視察を受け入れるようになりましてその1年後の10月に西尾市に6名の消防団が見えまして、男性4名女性2人で4日間を過ごして頂きました。1日目は市長への表敬訪問、夜はウェルカムパーティをして頂きまして、2日目は消防団員を連れて西三河の消防職員の合同訓練がありましたので豊田の方に連れて行き、見学をして頂きました。3日目はこちらの消防の本部のほうに来て頂きましてうちの消防職員との合同訓練をして頂きまして夜は幡豆の消防団の詰め所に行き手作りのカレーを作り向こうの消防団との友好を深めたという経緯があります。今後このような海外研修があるかないかは分かりませんが、今後ありましたら西尾消防からも派遣していきたいと思っております。

 現在西尾消防本部が抱えている問題としまして一つの災害が発生すると一つの消防本部では対応が出来ないという問題が起こっております。今年の9月に西三河の合同訓練を行いました。豊田や岡崎などの6個の消防本部が集まりました。今後の課題としましては何かあったらすぐにうちから出せるように、すぐに来てもらえるようにという連携がうちの消防本部の課題だと思っております。今後の様々な災害が来ると思いますが消防にご協力よろしくお願いいたします。

各委員会報告

酒井会長挨拶

高須幹事

大山君出席報告
*3ヶ月ホームクラブ賞

廣中君スマイル発表

加納君雑誌委員会

会長挨拶は防災に関する内容 幹事報告 出席報告
7‐9月の3ヶ月ホームクラブ賞 スマイル発表 雑誌の朗読:加納副委員長

詳細はホームページをご覧下さい。 [http://kirara-rc.jp/kaihou.php]